さて(前回の続き)、その本の中に「5불」とか「10불」など書かれていました。
불とはカタカナで表すと「ブル」、何か通貨の単位のようです。
ブルに近い音の通貨、思い巡らしても知る限りそのような通貨はありません。
意味を辞書で確認するとドルの意味でした。
でもブル(불)とDollar(英語読みだとダラーに近い)、
音としてはどうしても結びつかず、韓国人の友達に聞いてみました。
彼によれば確かに昔はよく「불」と言われていたようで
今は달러(ダッロ、日本語で言うところのドル)の方がよく使われているようでした。
しかし何故ドルが「불」となったのかは分からないとのことでした。
こうなったら語源を自力で調べてみよう、
といってもGoogle先生にお尋ねするだけですが、
検索したところ、その衝撃の理由が分かりました。
実は漢字の弗が$と似ていることから、불と呼ばれるようになったようです。
この漢字は見たことがある!確かになんとなくドルと呼んでいた!
ちなみに日本語でも「ドル」と入力すると「弗」が出てきます。
だからといって日本語では「1フツ」、「2フツ」ということはしませんが。
これはやはり日本語には訓読みがあり、韓国語にはないからなのか、と。
それから今では漢字を使わない韓国で、「$」→「弗」→「불」と
連想ゲームのように最後の列まで行くと元の言葉が全く想像できなくなるのが面白いと思いました。
疑問に思った一文字から韓国語と日本語の共通点と相違点、
言葉の歴史を垣間見ることができました。
「불」の語源については韓国人の友達にも教えてあげようと思います。